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ベトナムの最大手乳業メーカーでベトナム株式市場における典型的なブルーチップ(優良銘柄)です。 ベトナムの南部に5つ、中部に2つ、北部に1つの合計8つの工場を持っており、 コーヒーに入れるコンデンスミルクのほか、牛乳、ヨーグルト、チーズ、アイスクリームなど 乳製品を幅広く製造しています。 2005年の市場シェアはヨーグルトが90%、牛乳が40%、コンデンスミルクが60%、 粉ミルクが45%となっており、非常に高いシェアを持っていることが分かります。 売上の25%は海外の売上ですが、その90%がイラクへの売上となっています。 ベトナムではこれまで牛乳を飲む習慣がなかったのですが、ビナミルクと政府が一体となって 乳業マーケットを育てていった結果、ようやく牛乳を飲む習慣が定着してきました。 1990年には0.4リットルしかなかったベトナムの1人あたりの年間牛乳消費量は、 2005年には9リットルにまで拡大しています。 ですが、消費量は増加しているものの、東南アジアの年間平均の20リットル、 欧米の40リットルと比べるとまだまだ低い水準にあり、ベトナム農業農村開発省は2020年までに ベトナムの年間牛乳消費量が20リットルになると予想しています。 同社は、最近では、乳業以外への進出も積極的に行っており、 イギリスのサブミラー社傘下のサブミラー・アジア社とビール製造分野における合弁会社を設立し、 ビール業界に進出する予定です。 現在、ベトナムには329か所のビール工場があり、年間17億リットルを生産していますが、 生産2,000万リットル以上の工場は20か所程度と少なく、 このビナミルクとサブミラー・アジア社との合弁会社は南部のビンズオン省にビール工場を建設し、 2007年から生産を開始する予定で、当初は5,000万リットルを生産し、 以後、1億リットルまで生産能力を引き上げていくと計画しています。 懸念材料は、国内農業からの仕入れ値は世界最安と思われるキロ当たり3,500ドン(0.21ドル)にも 関わらず、ベトナムの国産牛乳の小売価格は海外のどの国よりも高いのですが、 今後は牛乳価格が国際水準に引き下げられるいっぽうで、 競合過多から生乳の買い取り価格が上昇することから、利益率が落ちる可能性があります。 さらに、スーパーで販売されている国内各社の製品には原材料が表示されておらず、 粉末乳と生乳の配合比率の記載がされていません。 例えば、同社の販売する加熱処理乳は、バターの比率(3.5%)だけを表示し、 粉末乳と生乳の数字を載せていません。 今まで100%生乳として販売していた牛乳にも、粉乳が成分として含まれていて、 「表記に誤りがある」との指摘も受けています。 同社はこの事実を認めてはいるものの、国産の生乳が少ないため、 今後もこのような問題が発生する可能性があり、株価下落を招く恐れもあります。 |
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食品加工、豆乳飲料・果汁飲料の製造、飲料製造関連品(瓶や香料など)、食糧生産・加工・販売、 飲食店経営、炭酸入低アルコール飲料の販売、住居・倉庫のリースなどを行っており、 ホーチミン市に工場が2か所、ハノイに営業所があります。 ホーチミン市を含むベトナム南東部地方各省における炭酸飲料市場でシェア15-20%、 非炭酸飲料市場で25%を占めています。 飲料工場をベトナムの南部と北部にそれぞれ1つずつ設立する予定です。 南部の工場の年間生産能力は3,000万ケースとなり、 いっぽう北部のハノイでは、年間生産能力900万ケースとなる予定です。 前述の通り、ホーチミン市内に2つの工場を持っていますが、 現在の総年間生産能力1,000万ケースでは稼働時間を延長しても需要に追いつかない状態です。 同社は、両工場の建設資金を調達するため、既存株主、従業員、戦略投資家をターゲットとした 新株発行を計画しています。 不動産については、ホーチミン市に敷地面積2,460平米の21階建て高級アパートマンションを 建設するなど、複数の案系を予定しており、この高級アパートの総工費は1,360億ドン(約9億7,000万円)、 2008年の完成時には1平米当たり1,400万ドン(約10万円)で分譲販売する予定です。 この案件から150億ドン(約1億700万円)の収益を確保する見込みです。 |
まとめノート(ビナミルク) ・乳製品の市場シェアが非常に高い ・牛乳の年間消費量が他国に比べて低く、伸びる余地あり ・現在は、仕入れ値は世界最安、小売価格は世界最高という水準なので、 将来的に利益率が低くなる可能性がある ・成分表示の問題がある |
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